【2022年9月10日】オンライン工場見学&ファンミーティング イベントレポート

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みなさん、こんにちは!事務局のたかはしです。

ときラボ初の試みとして、2022年9月10日(土)に新寿堂のオンライン工場見学を開催しました!当日参加できなかった方もいるので、このレポートでイベントの様子を感じ取っていただけたら嬉しいです。さっそくスタートです!


今回のスペシャルゲストは、ときラボ内にもファンが多い新寿堂の二宮さん。そしてライブカメラで工場内を撮影してくださる新寿堂の磯さん!ときラボのイベントではすっかりおなじみ、所長の小林と事務局たかはしの4名でお届けします。



土曜の昼間ということもあって、ゆるやかな空気感でスタート。

まずはじめに、これから一緒にオンライン工場見学をする仲間たちと、3グループにわかれて自己紹介。皆さんが使っている手帳のブランドや、今日のイベントで知りたいことなどをシェアし合いました。



手帳の構造・手帳製造の流れ


続いてお届けしたのは、新寿堂のことや二宮さんによる手帳の構造・手帳製造の流れの紹介。良いものを作るために新寿堂の皆さんが常に考え抜いて手帳づくりに臨んでいる雰囲気が伝わる内容をお話いただきました。



手帳製造の流れでは、工場見学の前に全体の工程をご紹介。

手帳の製造工程をざっくり分けると「印刷」・「大断ち」・「折り」・「丁合(ちょうあい)」・「綴じ」・「仕上げ断裁」などに分かれ、それぞれの工程について事前にお伝えしました。



いよいよオンライン工場見学


皆さんお待ちかね、いよいよオンライン工場見学のスタートです!今回は実際にこの日手帳を製造している様子をライブ中継する「バーチャルツアー」という形式で行われました。最初にお伝えすると、ツアー中にZoomのチャット欄に感想や質問をたくさんいただくほど、とーっても盛り上がりました!事務局は本当に嬉しかったです!!


磯さんが工場内部へ潜入し、カメラを持って工程ごとに回ってくれました。


▲ライブカメラの映像がこんな風にZoomの画面に表示されます。



最初は刷版から印刷の工程をご覧いただきました。


ここではインクの濃度を測る濃度計が登場して、そんな機械があることに参加者の皆さんからは特に驚きの声があがっていました。


▲皆さんが特に反応されていた濃度計がこちら。


続いての工程は「大断ち」。印刷した大きな紙を裁断していくのですが、ここでも様々な工夫が!例えば、紙と紙の間の空気を抜かないと断裁時に微妙にズレてしまうことも。空気を抜くための機械も登場したり、そもそも手作業が多いことも参加者の皆さんの驚きポイントでした。


印刷の工程を経た紙は正確な四角形にはなっていなく歪んでいることも。そういうときはオペレーターさんが手作業で歪みを整えて、断裁できる状態にしていく。季節や紙の種類によって歪みも異なるので超繊細な、機械ではできない職人技を披露いただきました!


ちなみに、断裁の際に切り落とした紙はリサイクルに回るそうです。それらはトイレットペーパーや厚紙や板紙に。皆さんが使っているトイレットペーパーが、もしかしたら新寿堂で断裁された手帳の紙かもしれませんよ…!?

▲完璧に揃った断面は、こんな風にバーコード状に。鮮やかです。


次は「折り」「丁合い」「かがり」のご紹介。


断裁された紙は専用の機械で高速で折りたたまれ、大きな1枚の紙があっという間に16ページ分に!

続いて16ページ分となった紙が順番に並べられ、手帳のページ構成になるように機械がピックアップしていきます。ここで大切なのは乱丁落丁の手帳が出荷されないこと。なので、そうした製品が発生したら機械がストップする仕組みになっています。

その後、ページ構成通りになった紙たちを糸でかがり1冊にまとめていきます。どの工程も、人が目視で確認して製品の品質を保っているんです。



次は「背固め・見返し貼り・寒冷紗巻き」・「仕上げ断ち・角丸」をご紹介。


パタンと開き、かつ1年の使用に耐えられる堅牢な手帳に仕上げるため、糊付けやテープを巻いて補強していきます。1冊の手帳になるよう16ページ分に折りたたまれた紙の束をまとめ糸でかがりましたが、その紙と紙の間に隙間があるふわふわした状態では糊が入り込みすぎるのだとか。これが手帳の開きが悪くなる原因になるのでしっかりプレスして、隙間をなくしていく作業がありました。



補強を終えたら手帳の寸法になるよう最後の断裁。角部分も折曲防止や安全面を考慮して丸くカットをして最終的な形に仕上げていきます。


最後は、NOLTYの代表商品「能率手帳」の特徴である「小口の加工」「手くるみ」といった仕上げの工程をご紹介。


「小口の加工」は能率手帳は黒の染料を塗っていきますが、製品によって色が違います。実はこれ、熊の毛を使った刷毛で職人さんが手で塗っています。職人さんは最低でも1年、工程によっては3年の訓練が必要で、季節によってもインクの乗りが違うため、職人さんの経験による判断が大切。熟練の技が光ります!



最後にご紹介した「手くるみ」は、くるみ製本という形式を採用している能率手帳ならではの工程。製本された手帳の中身とカバーを人の手で合体させていきます。参加メンバーからは「指が紙で切れないか心配です」なんていう心優しいコメントも。手帳への愛着がより湧いてきちゃいますね。


1時間以上にも渡ってお届けしたオンライン工場見学はここまで。長い時間にも関わらず、たくさんの質問や二宮さんと磯さんへのコメントが飛び交い、あたたかい雰囲気でお送りすることができました!



二宮さんに質問コーナー


イベントの前に事前に募集していた質問から、二宮さんに直接お答えいただく企画。

ご応募くださった皆さん、ありがとうございました!


▲質問に真剣かつ丁寧に答えてくださる二宮さん!


「一番緊張する工程はどこですか?1番難しい作業は何ですか?手帳作りで1番苦労する工程や難しいところを教えてください」

「制作するのに一番難しい製品はどれですか。 どういう点が難しいのでしょうか」

「手触りだけで紙の状態や種類がわかりますか?」

「二宮さんがこのお仕事を選ばれたきっかけを知りたいです!二宮さんのお人柄が気になります」


時間も限られていたため、多く寄せられた質問を中心に、二宮さん・小林でお答えさせていただきました!



記念撮影でしめくくり!



コロナの影響もあり、今回はオンライン工場見学という試みでしたが、遠方のメンバーさんも参加できる良いイベントとなりました!

バーチャルツアーの中継がときどき途切れるなど至らぬ点もありましたが、皆さんにたくさんのご質問をいただいたり、コメントで盛り上げていただいたりと、全員で作り上げたイベントにすることができました。参加者の方には、ご家族が手帳に関わるお仕事をされていたという方もいて、ご縁も感じる会となりました。


手帳がこれからも盛り上がるよう、今回のイベントに参加されたメンバーさんはその魅力をぜひぜひお伝えいただけたら嬉しいです!

いつか皆さんとリアルでお会いできることを楽しみにしつつ、これからもイベントを企画していくのでお楽しみに!!


ご参加くださった方、このレポートをお読みくださった方、ありがとうございました!!



※手帳の製造については、こちらの記事もご参考ください。

#4 手帳専門工場・新寿堂の手帳づくり①

https://toki-labo.fun/article/733


#5 手帳専門工場・新寿堂の手帳づくり②

https://toki-labo.fun/article/841


#6 手帳専門工場・新寿堂の手帳づくり③

https://toki-labo.fun/article/941




<オンライン工場見学に参加いただいたメンバーさんの感想記事>


オンライン工場見学/みゆきんこさん

https://toki-labo.fun/article/1152


時間ラボ オンライン工場見学参加記録/めいさん

https://toki-labo.fun/article/1151


来年の手帳/Manamiさん

https://toki-labo.fun/article/1149



たくさんのご応募ありがとうございました!

次回も開催できるよう事務局スタッフも頑張ります!


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貴重な裏側を見せていただきありがとうございました‼️二宮さんのお人柄も想像した通りお優しくて、たくさん質問に答えてくださいまさた😊

これからも楽しいイベントを楽しみにしています🌟

個人的には、出先だったのでオンライン会議用ブースを初めて利用したのもドキドキな体験でした。


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2022.10.02