#13 サントリー吉嵜さん  空白も日々の記録。小4から手帳に日記を書き続ける

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「わたしと書くこと」では、手帳やノートなど“書くこと”で、時間〈とき〉をデザインしている方・実現しようとしている方にお話を伺い、書くことの意味や書くことでの変化などをご紹介していきます。

 

今回お話を伺ったのは、サントリー株式会社でトリスハイボールを担当されている吉嵜希(よしざき のぞみ)さん。9月に開催した「トリス×時間〈とき〉ラボ」コラボイベントの取材に伺ったところ、吉嵜さんが手帳・日記を愛用されていることが判明!


 ▲9月1日(金)に開催された、おうちの時間〈とき〉研究室 Presented by トリス


この素敵な偶然がとてもうれしく、インタビューを申し込んだところ、ご快諾いただき実現しました。小学校4年生から手帳に日記をつけ続ける吉嵜さんの「書くこと」への想いをお届けします!



手帳は日記として活用。手帳選びのこだわりポイントと使い方


私は手帳の中でも日記に重きをおいているので、手帳選びは2つのポイントを大切にしています。1つはダイアリーがちゃんとあること、もう1つは書くスペースが自分に合った広さであること。中のページ構成も見て、使いやすく書きやすそうなタイプを毎年選ぶようにしています。今年使っているのはマンスリーページが1年分あって、そのあとに週間ページが続いていくタイプの手帳です。



カバーが黄色の手帳にしたのは、売り場で一番目に留まったからです。黄色は好きな色でもありますし、やっぱり毎日持つものだから、持っていて気分が明るくなるものが良いなと。また全体のレイアウトや使われているフォントの印象が柔らかいデザインが好みですね。



働き始めてからは、仕事が基本的に月曜日スタートなので、月曜始まりの手帳にするようにしています。感覚的なのですが、一週毎の区切りとして気持ちの入れ替えにも一役買っているなと思います。


過去にはバーチカルタイプや時間軸が横に書かれているタイプのものなどを試しましたね。2022年は左側に週間スケジュールがあるレフトタイプを使ってみたりもしました。



色々なレイアウトを試すうちに、私のような日記メインの使い方には、区切りがありつつ書くスペースがしっかりあるタイプが良いことに気づきました。1日のスペースが狭いとどうしても文字を小さく書かなきゃいけないですし、枠からはみ出てしまうことも多く散らかった感じになるんですよね。かといって、枠がまったくなく自由すぎても区切りがよく分からずスペースを使いこなせない状況になってしまって。自分の使い方にフィットしそうなものを探して、今年はブロックタイプを選んでみました!



これまでの手帳選びで共通しているのは、持ち運びしやすいB6サイズを選んでいる点です。日記メインで手帳を使っていますが、マンスリーのところには仕事やプライベートの予定も書いています。とはいえ、手帳に書くのは大まかな予定が多いですね。事細かく書き出すと変わるたびに書き直す手間も増えるので、細かい予定管理はスマホで。基本的には2~3ヶ月先の予定を書いて「このタイミングでこれがあるから、そこから逆算して今これしておかなきゃ」みたいなことを考えたりとか、少し先の月を見て「この時期にはこれができていたらいいな」と想像したりする感じですね。



小学生で出会った手帳という存在


手帳との出会いは小学4年生のとき、最初に買ったのはスタジオジブリのキャラクター、『となりのトトロ』の手帳でした。雑貨屋さんのグッズコーナーでたまたま出逢い、可愛くて手に取ったのを覚えています。買ったからには大切にして使い倒そうと思って毎日書き込んでいましたね。小学生だったので何を書いたらいいかわかっていなくて手探りだったことを思い出します。その日の天気を晴れマーク、雨マークみたいにアイコンにして書いてみたり、ダイエットに励んでいたときは1日に食べたものを書き出したりしていましたね。



私にとって「書くこと」は身近な存在だったような気がします。日記もそうですし、友達や家族に手紙を書くことを通じ、自分の日常や想いを言語化する機会が多く自然と慣れ親しんでいたんだろうな、と。昔から、日記にはその日に学校であった出来事だけでなく、うれしかったことや、逆にちょっと悲しいなと思ったことなど自由に書くようにしていました。


昔使っていた手帳は、今も実家の引き出しの中にまとまっています。あまり見返すことはないですが、以前整理する際にパラパラ読んでみた時には、当時こんなこと書いていたんだ~!と自分でもびっくりして、生きてきた証じゃないですけど、一つの大きな成長記録だなと思いましたね。



空白も日々の記録。目的は振り返りと整理


手帳を新調するタイミングも年始なので、「初夢日記から1年を始める」ことがルールになっているように思います。1月は年の始まりで気分一新できるタイミングですし、そこから1年間同じ手帳と付き合うので、ちょうど区切りがいいと感じて自然と始まりました。ただ、初夢も覚えていなかったら書けないこともあるので、「ガチガチにルールを定めない」ことが本当のマイルールですね。


▲おみくじは手帳のポケットに挟んで1年間大切にされているそうです


私が日記を書く目的は、自分自身の振り返りや、ちょっとした気持ちの整理です。だから、ゆるく付き合うぐらいのほうが長く続けられると思っています。時には週末にまとめて書くということもあります。日記だからといって毎日書くことを当たり前にしちゃうと、書けないことがストレスになってしまうので。手帳を使い始めた頃は「書かなきゃ」「何か埋めなきゃ」って気持ちは強かったと思いますが、付き合っていくうちにだんだん空白に対する恐怖はなくなりましたね。たくさん書きたいときもあれば、一文でとりあえずサラッと書く日や、まったく書けない日もあります。書けない日があるのも、日々の記録の一つだと捉えています。



私自身がそうだったんですが、恐らく1~2年である程度自分の書くくせや書きやすいこと・書きづらいことなどが見えてくると思うんです。自分に合った日記の使い方に気づけたり、日記がもたらしてくれる効果を実感したりしたのも、書き始めて1~2年経った頃でした。


小学4年生当時は「スケジュール帳持っているってかっこいい」みたいなところから始まりましたが、自分にとってメリットを感じられたからこそ使い続けられているんだと思います。


過去の経験について、何をしたかという事柄だけでなく、その時感じた気持ちの面まで振り返ることができるのは手帳や日記ならではないでしょうか。今後も、人生の節目や迷ったときに立ち返るためのお役立ちツールになりそうです。


好きな言葉に「Where there is a will, there is a way.(意思あるところに道は開ける)」というリンカーンの名言があります。実体験とすごくリンクする部分があり「強い意思を持って歩み続けていれば、困難なことに直面してもやりたいことを実現できる」と思えてから、自分を励ます大切なフレーズになっています。そういう、心に残った言葉を余白に書き留められるのも手帳を使い続ける理由の一つですね。



手帳は究極の聞き手。書くことが貴重な時代に書き続ける


文字を記録すること自体が、今はスマホで完結できてしまいますよね。だからこそ、自分の手で文字を書くことってすごく貴重になっていると感じています。

私も普段仕事では基本的にパソコンを使っているので、いざ文字を書こうとすると「あれ?漢字が出てこない」ってこともあります(笑)。でも、特に考え事をしたいときはまっさらな紙やノートに、とにかく手書きします。思いついたことを自由に書き出すと一見それぞれのアイディアが散らかっているように見えますが、後々整理してまとめればよい話なので、結果的に良いアイディアにたどり着ける。

そういう場面に出会うと、やっぱり書くって大事だなって実感します。どれだけデジタル化が進んでも、手書きのよさとして取って代わらない点なのではと思います。



私にとって手帳は「究極の聞き手」です。人と話すと、自分の考えや、時にはモヤモヤしたものが整理されることってありますよね。私は書くことにも同じような効果があると思っています。自分が何でも話せる相手のような、すべてを聞いて受け入れてくれる存在ですね。もちろん相槌は返してはもらえないんですけど(笑)、ただ聞いてもらえるのが自分にとっては大きな意味を持っています。大切なパートナー的存在なので、今後も付き合い続けたいと思います!


~編集後記~

偶然の出会いから実現した今回のインタビューですが、吉嵜さんが書くことと向き合ってきた年月と想いが伝わってきて、このご縁に感謝しかない時間〈とき〉になりました。手帳に日記を書かれている方も多いと思いますが、「空白も日々の記録」という考え方は、手帳を使う楽しみをより深いものにしてくれるように感じています。書くことを目的にするのではなく、書くことで感じられる自分オリジナルな喜びや楽しみを見つけて、素敵な手帳とのお付き合いを続けていただけたらうれしいです!


→→→来週は、吉嵜さんの時間〈とき〉デザインについてのコラムを公開予定です!お楽しみ!!



ーーー 週間ブロックタイプの手帳をご紹介! ーーー


今回お話を伺った吉嵜さんが、2023年手帳のレイアウトとして使われていた「週間ブロック」タイプ。吉嵜さんと同じように、日記メインで使われる方にはJMAM手帳の中では「PAGEM by NOLTY 王様のブランチ×ペイジェムウィークリー B6-i ブロック」がおすすめです!ぜひチェックしてくださいね!

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