NEW

「革カバーって作ったら安いの?」

13

コメント:7件


友人から尋ねられたことがきっかけで,「革カバーは自作すると安いのか」を考えました。この質問,手帳愛好家の人にはうかつに訊かない方がいいんじゃないかなぁと思うのです。カフェ好きの人に「コーヒーって家で淹れれば安くない?」って訊くのと同じにおいがする。プロダクトの背景にある物語や購入体験にお金を払う人,ユーザコミュニティへの参加権を買う人等,製品の機能以外にも購入動機はいろいろあるので。


先に「安いか」に対する答えを書いておくと,「下記条件に当てはまるのであれば安い」というのが私の感想です。

・革が大好きで,ハイブランドが使うような高級皮革のアイテムを安く持ちたい

・製作自体が趣味で,自分の時給は考えない

・機能に対する要望が多く,オーダーか自作でしか実現できない


個人的には,「安い」を理由に自作することはないかな,と思っています。というか生活上のコスパを重視するなら自炊(特に製菓・製パン)の突き抜けたハイコスパに到底及ばないのでそちらで時間を使います。


以上を前提において,お金の話をしつつ私の自作B7手帳カバーの話を書いていこうと思います。材料費1000円のものも,10000円のものもあります。


これまでに自作したB7手帳カバーは4つ。上から旧→新です。


◆外側◆


◆内側◆


このくらいの小物なら,道具はカッターナイフと工作用ゴムハンマー,縫い穴を開けるレザークラフト用目打ち(ヒシ目打,千円くらい)と針があれば作れます。

材料になる革は外装にA5サイズ1枚(ギリギリ),内装にA4サイズ1枚(よゆう)を目安に買っています。


1号は端切れパックの革で作ったため材料費を出しにくいのですが,600円くらいかな。



作ったときのメモにある通り,色落ちがひどくてあまり長く使えませんでした。素人は対処法のバリエーションを持たないので,素性のわからない革ではなくブランド革をカットレザーで買う方がいいかもしれません。あれまじでどうすればよかったんだろ。

実用の観点からは,袖部分の幅が狭く差し込んだノートが上下にガタついてしまうことが問題でした。また,私の使い方だとデスクで開きっぱなしにするため,内側が目に入る時間が長く内装にも気を使いたいなと思うようになりました。



2号は私にとって初めてのワニ革,所有したかったというよりは加工をしてみたくて挑戦しました。今の写真だと傷だらけでくすんでいますが,グレージング加工がされていたので使い始めはお正月の黒豆のようにピカピカの光沢がありました。

外装のワニはアゴ部分のみの端切れを買って6000円くらい。ワニ革の場合,アゴと尾は高級ブランドの廃棄が安く出回るので,買い物がうまくなればもっと安くなります。内装の牛革は栃木レザーだったと思います。割高なカットレザーで買うとしても,A4サイズ1500~2000円くらい見ておけばよさそう。低予算でワニ革の手帳を持ちたい人がいたとして,1万円以内でリアルクロコならまぁ安いのかなと思います。



内装は1号の反省を踏まえて袖の幅を長くし(過剰でした),上下のゆとりをなくしています。(これは私が中身を2冊差しにしているからで,1冊の表/裏表紙を両方とも袖に差す場合は大きめに作らないとスムーズに開閉できません。)


3号はシステム手帳とおそろいで作りました。

外装のワニ革は1匹丸ごと買っていますが,傷だらけの個体(たぶん染色試験用)だったので15000円くらい。手帳2つを含む小物3点を作れて,材料の勉強もできたので大満足の良い体験でしたが,私の金銭感覚だと「安いっ」というほど安くはないかなという感じです。(コスト重視の場合は凝った染色を選ばなければもっと安く買えます。)内装は国産のヌメで,A4サイズ1枚2000円弱でした。コバ処理剤が高級品(600円くらい)だったので,残量を有効活用しないと単価が上がります。システム手帳はリング金具の価格にだいぶ幅があり,ふつうに500円くらいから買えますが,クラウゼの金具を使ってみたくて2500円使っています。システム手帳とセットで2万円強だよ?って言われると急にお得感が出てくる,ような気もする。



3号では曲げ貼りの練習をしました。(内装・外装とも分厚い革の場合は,半分閉じた形になるように作らないと,自然に閉じません。ゴムバンドやベルトのような開き止めのパーツで閉じた状態をキープするデザインなら,そこまで気にしなくて良いと思います。)内装についてしまっている色むらは,ノートに貼っていた付箋とマステの跡です。どうして跡がついたか機序は不明。


4号はヘビ年を理由にトライしたヘビ手帳

外装の絞り染めヘビ革は3000円弱,内装はルガトショルダーというブランド牛革で2000円強でした。こんな変なものは市販されないので,自作ならではのアイテムだと思います。とにかく軽く,どちらかというとちょっと苦手だったヘビ革の,材料としての優秀さを体感できました。


来年のウマ手帳については,憧れのシェルコードバンを加工してみたいきもちと,高額になるしかない材料費をはかりにかけておおいに悩み中です。このまま年を越しそう。


13 件のいいねがありました。

コメントをするには、ログインしてください。
会員登録がお済みでない方はご登録ください。

ヘビ革、軽いんですか!

牛革でしか作ったことがなく、重くて使わなくなっていますが、ヘビ革を探してみようと思います!

返信する
2025.11.27

ヘビ革,軽くて丈夫ですよ!軽量化を目的に,内装の牛革も厚さ0.6ミリにしてみたのですが,耐久性を考えると0.8くらいあった方がよかったかも,と思っています。

ヨルカさんは大き目の手帳かと思うので,太さの合うヘビを探すのがちょっとたいへんかもしれません。あ,でも,細いのを2本ついでもカッコイイのかも(*´ω`*)

返信する
2025.11.27

ヘビ革、Amazonとかでも売ってる!!と思ったら幅7〜8cmとかで、そりゃそうかヘビって細いもんな……と思いました。そうか、細くても小さめの手帳ならイケるんですね……

いっそ違う色のを何本か並べて繋いでも個性が出るかも知れませんね!?

返信する
2025.11.27

私は,ヘビ革だったら「レザーマニア東京」の通販で買うことが多いです。(実店舗は押上にあって,通販より品ぞろえ豊富&だいぶお値打ちです。店員さんすっごく親切でした。)

色は違っても全然大丈夫ですけど,厚み・硬さが著しく違うと扱いにくいかもしれないですね。あと,ウロコの向きは絶対そろえた方が良いです!

返信する
2025.11.27

押上にそんな店が!! φ(..)メモメモ

いつか時間をつくって行ってみたいです。

教えてくださってありがとうございます💕

返信する
2025.11.28

 丁寧な説明ありがとうございます。自作ならぴったりサイズで、まさにオーダーメイドですね。

 今のところ、ライフスタイルに合わせて鞄を選び、鞄に合わせて手帳のサイズを決めて、いずれ革カバーを着せてあげたいな、と考えています。

返信する
2025.11.27

はい,ぴったりサイズが気持ちいいです♪

たしかに鞄って,生活が変わると合わなくなるなぁと思います。理想の鞄が見つかるといいですね!

返信する
2025.11.27