システム手帳で有限な時間〈とき〉をストレスフリーに【Femtech Japan代表 野口俊英さん】

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「わたしの時間〈とき〉デザイン」では、時間〈とき〉をデザインしている方々の取り組みや考え方、ライフスタイルのMyルールなどをご紹介していきます。

今回は、長年Bindexのリフィル愛好者である、Femtech Japan代表で、株式会社G-Placeフェムテック事業シニアマネージャーの野口俊英さんに、システム手帳の使い方やこだわり、時間〈とき〉への考え方についてお伺いしました。



仕事やプライベートの予定を一目で把握するためのパートナー


手帳は大学生ぐらいから使い始めました。最初は綴じ手帳で、アルバイトや授業などの予定を書いていましたね。当時、新幹線の車内販売のバイトをしていたので、時間管理をしっかりしないといけないと考えていて、バイト中も常に手帳を持っていました。

 

▲新幹線の車内販売でアルバイトをしていた当時、手帳にスポーツ選手や有名な方からサインをいただいたこともあったそう。「手帳だったからこそ、サインをお願いする時に失礼にならなかったんだと今振り返ると思います」と野口さん。


現在はシステム手帳を使っています。2016年ぐらいからですかね。システム手帳の真ん中のリングは少し邪魔だと感じたこともあり、綴じ手帳とシステム手帳を行き来している時期もありましたが、今はシステム手帳に落ち着きました。

 


システム手帳を使い続ける理由は、リフィルの入れ替えができる柔軟性。手帳には本当に色んな事を書いていて…仕事やプライベートのスケジュール、ポイントの有効期限、様々なルール、競合情報、補助金情報、イベントまでのカウントダウン、誕生日、お得情報、備忘録などを記載しています。毎年使えるページはずっと綴じたままでいられるのが、システム手帳ならではの便利なポイントで気に入っています。



週間バーチカルのレイアウトを使っているのは、見開きで一週間のスケジュールを一目で把握できる感覚が好きだからです。この直感的な視認性はデジタルツールでは得られません。会社ではデジタルツールも併用していますが、俯瞰して見られなかったり、遡るのもやや難しいところがありますね。数年前のことなどを見返すときに、手帳は非常に便利です。メモもiPad に情報を入れたりしますが、すぐに出てこないし埋もれるんですよね。デジタルツールは主に会社のメンバーとの共有が使用目的になっています。

 


仕事柄、講演会やイベントが多いのですが、大きなイベントの準備の時など、100日ぐらい前から手帳にカウントダウンの数字を書き込んで、その日を意識するようにしていますね。日頃手帳を開くたびに、その数字が目に入るおかげでイベントまで焦ることなくスムーズに準備ができています。


 

▲毎年、新しいリフィルの袋に前年度のリフィルを入れ、袋のまま保管されているそう。


フォーマットに制約されることなく、気になることを自由に書けるのも手帳の魅力の一つだと思います。

Todoは付箋を使って、手帳の内側や後ろに貼っておくことが多いですね。使えるものは数回使ったりして、時短やSDGsをしています(笑)。資料を挟んだり貼ったりすることで、手帳はより私のアイデアや計画を整理するためのパートナーになっています。手帳は私にとって、なくてはならない存在です。



Bindexの好きなところ


私は2016年頃からBindexの週間バーチカルのリフィルを使い始めましたが、Bindexのリフィルを選んでいる理由は、その書き心地の良さと視認性の高さ。紙質がとても気に入っていて、書くときの滑らかさやインクのにじみが少ない点が素晴らしいですし、1日の時間軸も自分のライフスタイルに合っていますね。

私はジェットストリームのボールペンを使っていますが、Bindexの紙はこのペンとの相性が抜群。ここ数年は他のリフィルを検討することなく、Bindexを指名買いしています。

 

▲紙を触りながらBindexの良さをお話されている野口さん



リペアを重ねて手帳を育てていく


長年同じ手帳を使い続けることで、まるで古くからの友人のように愛着が湧いてきます。糸のほつれなどもリペアしながら大切に使い続けることで、手帳が私の生活の一部になっています。現在使っている紫の手帳カバーは、応援しているスポーツチームのチームカラーが紫ということもあって、一目惚れで購入しました。

 


手帳カバーの素材感や色合いにはこだわりがあり、長く使うことでさらに愛着が湧いてきましたね。牛皮のカバーということもあり、たまに糸が切れてしまうこともあるのですが、3年に1回ほどの頻度でリペアしてもらっています。既に2度再縫製してもらっていますね。お店の方も糸の色にとてもこだわってくださっていて、手帳カバーに合わせた糸で縫ってくれるんです。

 

▲糸の状態が歴史を物語っています。


リペアしながら大切に使い続けることで、手帳はますます私の大切なパートナーになっていますね。



時間〈とき〉が無限から有限になった体験


私は何かを悩んだ際、「いま、人生が終わるとしたらどちらを選択するか」という基準で考えることにしています。 恐れる訳では無く、仕事にしても飲みに行くときにも 、全ての判断基準をそれにするのがマイルール。ストレスフルな生活から解放された気がしています。


もうすぐ50歳になりますが、時間〈とき〉の価値について考えるようになったのは40代になってからです。20代・30代の頃は、時間が無限だと感じていました。しかし、45歳くらいのある日、駅のホームでふと「飛び込んだら楽になるのかな」と思った瞬間があったんです。それまでは、忙しくても死ぬ気でやれば何とでもなると思っていましたが、そのとき違和感を覚えたんです。

 

▲好きな言葉は、福岡ソフトバンクホークス・小久保監督の座右の銘 「一瞬に生きる」とい う言葉。過去は取り戻せないからこそ、一瞬一瞬を大切に生きるべきものが時間〈とき〉と考えていらっしゃる野口さん。


死ぬことに対して何とも思わないんですけど、でも嫌だと。このときに、時間が有限であることを実感し、それからは一瞬一瞬を大切に生きることを心掛けるようになりました。気づけたことで、ストレスフリーにもなったと思いますね。みんなと一緒にいる時間を大事にするようになったと思いますし、みんなが大事に時間を使ってくれているなと実感できるようにもなりました。



フェムテックにおける野口さんの役割


私は、自然派生理用ナプキンブランドの責任者として約10年間活動していました。その中で、生理期間を快適に過ごすことで人生が変わる人々にたくさん出会いました。その経験から、素晴らしい商品が存在しているのに情報が届かないもどかしさを感じ、Femtech Japanを立ち上げることにしました。

現在は、女性特有の健康課題解決を目指すフェムテックの啓蒙活動を行っています。東京・表参道の結婚式場でリアルイベントを主催したり、日本全国で開催されているフェムテックイベントの共催や協力も行っています。また、「Femtech Japan College」というナレッジサイトの運営や、「誰もが快適な生理を」と題したトイレに快適なナプキン設置サポートを全国の学校や企業で展開しています。認定資格「Femtech Mentor」も続々と受験者が増え、大好評です。

フェムテックに関心を持ち始めたのは2020年の秋頃。ある日、コスメなどのイベントに参加した際、初めて「フェムテック」という言葉に出会いました。そのイベントでは、フェムテックゾーンが設けられており、様々なフェムテック製品が紹介されていました。

その時に感じたのは、「テック」という言葉が男性にとっても親しみを感じられるということです。テクノロジー分野の一員として、男性でも活躍できる余地があるのではないかと思いました。このフェムテックという言葉が、私にとって新しい可能性を感じさせてくれましたね。

 

また、ノンポリマーナプキンの営業を大阪の自然食品の問屋さんに行く日があったんです。40人ぐらい男性なんですよ。生理用品を扱ったことのない自然食品の男性営業マン40人程に囲まれてプレゼンを行ったんですが、みなさん同じ男性の私が相手だと聞きやすく話しやすかったそうで、「男性が来てくれて良かった」「僕らでもできそうな気がする」って言ってくれたんです。


その体験も今のヒントになっていると思います。女性の健康課題の話をする男性は、男性にとって耳に入りやすいスピーカーなんだなと感じましたね。男性が知識を増やすことで、パートナーや周囲の女性に対する思いやりも増えますし、まわりまわって女性にも繋がると思っています。



フェムテックと野口さんのこれから

 


フェムテックの普及は難しい部分もあるんです。話を聞いて変わる人もいますが、本気で取り組んでいかないと大きくは変わらないと思っています。「女性特有の健康課題解決」は、性別を問わず取り組むことでより良い社会が実現すると考えています。大切な時間を少しでも快適に過ごすために、高い意識を持って日々を過ごしてほしいです。女性特有の健康課題解決に向けたナレッジ提供をすることで、少しでも快適な明日を迎える女性が増えることを願っています。



編集後記

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉を座右の銘とされている野口俊英さんの時間〈とき〉デザインは、手帳に込められた情熱と細やかな心遣い、そしてフェムテックを通じて女性の健康を支える取り組みが詰まっていました。また、フェムテックに関しての発見も大きく、ときラボでも何かご一緒できないかなと画策しています!野口さんの手書きやシステム手帳へのこだわり、愛を感じた時間でした。

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フェムテックジャパン代表はバインデックスユーザーさんだったのですね!👏


以前フェムテック協会の3級資格を取得した経験があったことを思い出しました☺️



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2024.08.19

すごいご縁ですね!めいさんもフェムテックの資格をお持ちだったとはさすがです👏


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2024.08.21

ありがとうございます☺️励みになります!!!

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2024.08.21

「も」ということは事務局様もお持ちでしたか!🥳

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2024.08.21

めいさんすごいです😍✨✨

わたしはこの記事で初めてファムテックを知りました!!


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2024.08.27