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【BOOK x 時間〈とき〉デザイン】時間(とき)がテーマの本

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ときラボメンバーのみなさん、こんにちは。

本屋大賞実行委員会スタッフからの、時間〈とき〉をデザインするためのヒントとなる本の紹介が始まります。

※この投稿が始まった経緯はこちらをご覧ください


今回は朝日新聞社より刊行の『存在のすべてを』(塩田武士著)を紹介します。

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塩田武士『存在のすべてを』(朝日新聞社刊)


人生のなかで何かの渦中にあるとき、そのことについて語ることばを持てないことがある。

それは、自分にとってあまりにも辛い体験で、そのことについてこれ以上考えてことばにする余力を持てないとき。とくに、未来について気が滅入るような状況のときに顕著な気がする。

また、人に理解されないだろう、ことばの共有が無理だろうと思われる場合も語ることばを持てない。

「いまだから言うけど」

そう前置きしてされる告白は、翻弄されている渦中から暫くして、時間だけでなく気持ち的にも距離をとることができて可能になる。

良くも悪くも「今」は永遠に続かない。

本書はそんな時間の流れが強く意識される小説だ。

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