時間〈とき〉ラボ運営事務局 さん
1949年、生産現場のコンサルティング活動を行っていた日本能率協会が、「時間もまた資源である」という考えのもと、戦後まもない日本で初めて“時間目盛り”を採用した手帳として「能率手帳」を発行しました。その後、人材育成支援事業、手帳事業、出版事業等の事業部門を集約し、1991年に日本能率協会から分離独立する形で㈱日本能率協会マネジメントセンター(略称:JMAM)が設立されました。
「#JMAM手帳を知る」では、手帳づくりの舞台裏を垣間見たり、歴史を振り返ったり……。社員すら知らない!?情報も盛り込みながらJMAMが手がけてきた手帳のあれこれを毎回いろんな角度からお伝えしていきます。
今回は2023年版手帳に添えられたNOLTYからのメッセージについてご紹介します。NOLTY手帳に付属されたこのカードは、毎年SNSやお問い合わせ窓口を通して、多くの方から反響をいただきます。今年も「毎回、アツくて泣ける」「NOLTYからのメッセージが好きです」「心にささり、ときめいた」などの声が届いています。どのような想いでこのメッセージになったのか、制作に携わった青木に話を聞きました。
▲ドラゴンボール手帳の記事にも登場した企画開発部の青木。NOLTY・PAGEM・Bindexと、全ブランドの企画開発を担当する部門の責任者です!
2021年はワクチンの登場や“withコロナ”を模索するといった動きもあったので、ちょっとずつ先の予定を入れられるように生活も変わってきていたことから、2022年は「予定は、希望だ。」というブランドメッセージをカードでも発信していました。
今回のメッセージを検討していた2022年はじめの頃は、少しコロナも落ち着いてきたこともあり、過去2年間やりたいことがあってもなかなかできない抑圧された時期を超え、ようやく少しずつ色々なことができるようになってきた時期だったと思います。
▲左が2022年版手帳に添えられたメッセージカード。右が2023年版手帳のメッセージカードです。
ただ、完全に元の生活に戻ったかと言えばそうではなく、海外旅行や留学など大きな出来事を思い描くというより、まずは日常の中で小さなことを叶えていこう、というマインドになってきたと考えていました。おいしいランチを食べるとか、ちょっとした幸せを感じてモチベーションを維持する感じです。わたし自身もそういうところに幸せを感じていました。
自分の実体験も参考にしながら、そういった小さなたくさんのやりたいコトを手帳に書いて前向きな気持ちになったり、小さなことでも日々やりたいことができていれば、一歩一歩前に進む原動力になる、という方向で、手帳と一緒に前に進んでいくようなメッセージを作りたいと思って検討を重ねました。
このメッセージが完成した時、正直、泣きました!寄り添いながらやさしく背中を押してくれるあたたかいメッセージだなと。振り返れば、当時の自分にも必要なメッセージでした。
好きなフレーズがたくさんあります。冒頭の「何かをやりたいと思う気持ちは、ひとつの奇跡だと思う。」という部分は、後半に出てくる「この手帳に嘘はいらない。」との対比もあり自分にも響きました。「心に湧き上がる衝動」とありますが、本当に自分が心から「これをやりたい!」と思えることって人それぞれで環境によっても変わりますよね。自分がワクワクすることが大事だし、NOLTYはその気持ちを支えていくブランドになりたいと強く思いました。また、手帳ってパーソナルなものだからこそ、嘘はいらないんだ、ということも伝えたかったですね。
「やりたいことこそ、やるべきこと。」という部分も、わたしって本当はどうやって生きていきたいんだろうって、自分自身の人生を考えさせられるフレーズだなって思います。仕事で忙しい時期が続くと、目の前のことをこなすことで日々が過ぎていってしまいがちで。本当に自分がやりたいことをやるべきなんだよって背中押してもらえるここのフレーズは、わたしの中ですごくしっくりきました。
年初めにこういったメッセージを見ていただいて、少し立ち止まる時間もあっていいと思うんです。みなさんの次の一歩、新しい年の一歩になってくれたらなと思っています。
NOLTYからのメッセージカードはありがたいことに毎年多くの方から反響をいただきます。うれしいことにお手紙をいただくこともあります。中にはもっとアピールして欲しいなんて声もいただくこともあるんですが、基本的にはNOLTYの手帳を購入いただいた方しか読めないものとして制作しています。
広告的に伝えているメッセージもありますが、このカードに書かれたメッセージはあくまでも手帳を購入いただいて使う人に対して、その年その年の置かれている環境や状況などを踏まえて、NOLTYから伝えていきたいことを翻訳して制作しています。
言葉の力ってすごいですよね。購入してくれた人に響くメッセージになれば、という想いですね。
~編集後記~
能率手帳からNOLTYへリブランディングをしてから入れているこのカード。当初はNOLTYの名前の由来などを書いたカードでしたが、2019年からはブランドからみなさんへ伝えたいメッセージを入れるスタイルへと変わりました。社内取材に立ち会ったある事務局メンバーからは、「ブランドのメッセージって毎年変わるものではないという認識だったんですが、なぜNOLTYは毎年違ったメッセージを伝えているのでしょう?」と、普段疑問に思っていたという質問に、「NOLTYの手帳を購入してくれた人に向けて、伝えたいことを吟味して翻訳している」と教えてくれました。1年間ともに過ごす相棒としてNOLTYを選んでくれたみなさんに寄り添っていく、というブランドの姿勢を感じた取材となりました!
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しの。 さん
わーメッセージカード秘話楽しみにしてました!
このカードが欲しくて、ノルティ使い続けてます。
時間〈とき〉ラボ運営事務局 さん
なんと‼️ありがとうございます😭
一年を共に歩むNOLTYからのメッセージです✨
紫苑 さん
伝えたい事をデジタルではなく紙で伝えるって、流石手帳メーカーと思いました。
手に触れられるってステキだと思う。
だから手帳を使い続けてます。