ヨルカ さん
先週、「紫金山アトラス彗星」が話題になりました。
去年発見された彗星で、今年の10月半ばに可視の距離まで接近し、次に来るのは7万6千年後なのだそうです。
日本で見えるのは、日没後1時間ほどだけ。
あたりが暗くなったときには既に南西の空ひくく、すぐに沈んでしまうから。
──その時間って、家族持ちにはいちばん忙しい時間帯なんですけど!
そのうえ天気が不安定で、雲がたれこめてしまって星どころではない日が続き……
ですが、この日曜日。
昼間はとても良い天気で、主人も家に居るし、1時間ほど出歩いてきてもいい?と断って、日没後に家を出ました。
自宅は住宅地で、街灯が明るく、まあ見えないだろうなと覚悟していました。見えなくてもいい、「見えたかもしれなかったな」とモヤモヤを残すより、「少なくとも見ようとしたんだ」と自分で思えればそれでいい。
昼間はあんなに晴れていたのに、夕方からは薄く雲が覆って、その意味でも絶望的でした。
西の空が見えるところまで行くと、それなりにチラチラとひとがいて、
「あれじゃない?」「次は8万年後だよ」などと囁きあっています。居るもんなんだな、星好きの民。
見上げると、ほかには星など見えない中で、南西ひくめの場所に、ぽつんと明るい一点。
なるほど、位置的にはあのあたりで良い気がする。
でも3等星相当にしてはちょっと明るすぎないかな。
彗星の尾も見えないしな。それに関しては矯正視力0.8、裸眼は0.1を切ってて双眼鏡も覗けない自分は確信もてないけれど。
でも、ふだんは存在を知らない同好の士たちがそこにいて、何なら小さな女の子が星を背にパパに写真を撮ってもらっていたりして、それだけで私は満足でした。
やがて星は高い背景のなかに沈み、私は帰途につきました。
あの星は何だったんだろう。彗星だったら嬉しいけれど、やっぱり違う気がする。ネットで見た彗星の写真は白っぽかったけど、今日のあれはなんだか赤っぽかったし。
赤……
あ。
たぶんアンタレスだ。
星占いだといまは天秤座の終わりごろで、つまり蠍座は太陽のすぐ近く。実際には星占いの星座と空の星座は同一ではないけれど(実際の十二宮星座は黄道を均等に十二分割していないので)、まったく見当ハズレの、季節を違えるほどのズレではないはず。
私の視力で見える等星、ミドルスマホでも窺える赤さ。
たぶん、そう。
少なくとも彗星よりは納得感がある……。
だからたぶん、あれは彗星ではなかった。
でもこのお出かけは、私にとって、全くの無駄足だったというわけでは、なかった。
あのとき、あのばしょの、ささやかなコミュニティ。
知らぬ同士が声を交わすことなんてなかった、暗くて顔も見えなかった、地元どうし今後すれ違ってもわからないひとたちのわずかな時間。
とても心地が良かった。
あの星はたぶん間違いなく、彗星ではなかったけれど。
それでもあれは、彗星がくれた時間でした。
あー さん
なんか映画のワンシーンのような、豊かな時間〈とき〉を過ごすことが出来たのですね(^^♪
“彗星がくれた時間”・・・素敵です👏
ヨルカ さん
あそこにいた人たちみんな、彗星が来てなかったらあの時あの場所に来てなかっただろうと思うと、不思議ですよね。
星占いに科学的根拠は納得できないけれど(統計論も母数の信頼性的に疑問に感じてたりするけれど)、
それでもやっぱり、星って人間に影響するのかなっとか思っちゃうのです。
タビ さん
小説かと思いました☺️
わたしも星をただ眺めるの好きです。
オリオン座が見え始めると冬だなって思います❄️
ヨルカ さん
星、いいですよね〜〜〜。お仲間❢
ぼーっと眺めると幸せな気分になれます。天候的・所在地的に、なかなか出来ないんですけどねー。
弓道ジョガー さん
私たちも地球に生きる宇宙人ですが、共通の興味をもった人たちが、たまたまその場に集まったというひとときに気持ちが満たされていく感じが素敵です。
ヨルカ さん
宇宙にある地球に住む私たち、太陽光線や月の重力など宇宙の恵みを受けて生きている私たちですが、宇宙的視野や宇宙的貢献といった意味ではまだまだ宇宙人とは言えない気がします。
でも、みんなで宇宙を眺めていると、宇宙とひと続きのような気になれますね。